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2014年10月 8日 (水)

中村修二さんがノーベル賞 レーザーディスク

今年のノーベル物理学賞に日本人3人が受賞しました。

この中で中村修二さんはお会いしたことがあります。
私は今から40数年前パイオニア入社そうそうレーザーディスクの基礎開発を担当、その後VP1000というヘリウムネオン管を使った光ディスク再生機を設計しました。
私がVP1000を設計したころはまだ半導体レーザーは基礎研究の段階でした。
その後赤外半導体レーザーが実用化されました。
その前にパイオニアを退職しましたが、旭硝子に行ってもその周辺の研究をしていました。
レーザーディスクはアナログによるシステムです。
従ってディスクに信号として記録されているくぼみの大きさ、深さの正確さがそのまま画質の良しあしに影響を与えます。
その点CDやDVDはデジタルなので、くぼみがあるなしが信号になるので光学系の設計ははるかに楽になります。
デジタル処理技術(回路技術)の進歩により2時間の映画を小さなディスクに収めることができるようになったのです。
ただし、レーザーディスクの画質を知っているマニアは画像圧縮技術によるDVDの画像よりレーザーディスクの画質を好みます。
しかしHDTVの膨大なビデオ信号を従来の赤外線レーザーで小さなディスクに収めることはできません。
記録密度は波長の自乗に反比例します。
ビームスポット径はλ/NA(波長/レンズの開口数)によります。
開口数は焦点距離とレンズの直径に関係する値です。
ということで赤より緑、緑より青なら記録密度をあげることができます。
しかし、青を発光させるためにはより高いエネルギーが必要になりますので実用化には大きな壁がありました。
それを突破したのが中村修二さんなのです。
彼が基礎研究をしていたころはあぶない実験をしていたと聞いています。四国の田舎にある日亜だから研究を進められたということのようです。
都市部にある日本の大手メーカーではなかなかできない実験なのです。
彼の今回の受賞は青色LEDの実用化により赤青緑の三原色のLEDが完成し、全ての色の発色が可能になったことによります
高効率等寿命の白色照明も可能にしました。世界電力消費かの1/4は照明によるものです。
その消費量を劇的に削減できるのがLED白色照明装置です。
ただし、正孔と電子が中和することにより発光しますので、自然の光とは異なります。
かつて通産の大型プロジェクト「人間感覚計測応用技術」で「光環境による快適性の研究開発」を担当した私はLEDの光は嫌いです。くつろげないのです。
努力は続けられていますが、演色評価数はまだ低いままです。
ところで政府が財界の意向を受け一時「特許は会社のもの」というような方向を示していました。
中村修司さんの受賞は財界にとってはショックでしょうね。
彼が日亜化学をやめて米国にいったのは会社との特許紛争によるのですから。
日亜は中村さんがいなくても青色LEDはできたと言っていますが、これからは何と言うのでしょうね。これも興味があります。
田中さんは島津のサラリーマンとしての仕事ということを強調していました。
一方中村さんと日亜は敵対関係にあります。
日亜の社員だったときの研究がノーベル賞に評価されたのですが、日亜は当分ノーコメントでしょうね。
ところで中村さんとは講演後ちょっとだけ話したことがあります。
強烈な個性をもった人でした。「飲み友達にはなれないな」は私の印象です。

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コメント

日本のお偉いさんたち、もっと大きな視野で未来を見つめてほしいものです。 中村修司さんが日本国籍を捨ててしまったことが非常に残念です。

投稿: 走る建築家「影丸」 | 2014年10月10日 (金) 06:58

今日10日昼過ぎに中村修二さんの特別番組が放送されますので録画してみたいと思います。
ここで日亜のことをどう話すか興味津々です。

ノーベル賞をとってもあの強烈な個性は変わらないでしょうから。

日亜は青色LED,レーザーのトップメーカーとして君臨し大儲けしています。
ノーベル賞を取る前は中村さんの成果を高く評価していませんでした。

投稿: ふ み お | 2014年10月10日 (金) 09:01

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