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2014年10月 3日 (金)

リニアモーター 時速500km カルマン渦

次世代の新幹線として期待されているリニアモーターが時速500km走行をメディアに公開したニュースを見ました。

FIを遥かにしのぐ500km/hは頭に死球を受けたら死んでしまうダルビッシュの速球の3倍以上のスピードなのです。
ジェット旅客機は時速1000km程度で飛びますので、リニアの倍近い速度ですが、それは上空10000メートル、1/4気圧の世界です。
ジェット旅客機も離着陸のとき(1気圧下)は時速300km以下です。
旅客機は離陸すると一気に上昇します。速度を上げても空気抵抗が少ない空気の薄いところに出来るだけ早く行って燃費を稼ぐためなのです。
逆に言えば1気圧で時速500kmはとんでもないことなのです。
ソルトレークでジェットエンジンをのせた命知らずの記録挑戦車とかは別として(記録を狙って何人も死んでいる)時速500kmなんてそれと同様な話をリニアモーターは商業的にやろうとしているのです。
空気抵抗は速度の3乗に比例します。これは自然の法則です。
速度が速くなれば到達時間はその分減りますので、同じ場所に半分の時間で行こうとしたら4倍のエネルギー(電力)が必要になります。
空気抵抗を減らすために従来の新幹線でも先頭車両はアヒルの口のような形状にしました。
しかし、速度が大きくなると空気抵抗は先頭車より最後尾の車の方が大きいのです。カルマン渦による抵抗です。
文系の人は知らないでしょうし、えせ工学者も分かっていないと思います。
風で旗がはためいたり、小川の底にさした竹の棒が左右に揺れるのはカルマン渦のさようです。
このカルマン渦により新幹線の最終車両の空気抵抗は先頭車両より大きくなるのです。
省エネ、省電力なんて言っているときに一気圧下で時速500kmなんて私に言わせればあり得ない話です。
欲に目がくらんでいて電力消費など無視する文系利権屋、そこからおこぼれを頂戴したい恥じ知らずの学者がリニアモーターカーを進めているのです。
ps:
地上であれだけ大きな物体が時速500kmで移動するというのは初めてのことであり、工学的にな意味のあることは間違いないことです。
先頭車両、途中の車両、後部車両の周辺の空気の流れの計測結果を世界に広く伝えることは人類の科学にとって大変有用なものだと思います。
コンピュータによるシミュレーション結果とはかなり違う計測結果が得られていると思います。
横浜ランドマークタワーの建設前に台風の際どの程度の風圧を受けるか知る必要がありました。
それまではスケールモデルを作り送風機で風を送って実測したあと、大きさの補正をしていましたが、あれだけ大きなものだと従来の補正が使えないのです。
ということで数値風洞という概念ができました。
コンピューター上で理論と実験式で風圧を計算するのです。
この結果もろに風を受ける窓より、横の窓のほうが大きな負圧を受けることが分かりました。(ヨットも真後ろから風を受けるより横からの方が早いです。それとはちょと違う話なのですが)
有限要素法というものによって計算するのです。
空間を多数のメッシュ(ユニット)に切り、それぞれの作用を解析することによる方法です。
が、そのメッシュをどの程度の大きさにすればよいか、ビルからどの程度離れたところまで考慮するとかがノウハウになりました。
メッシュを細かくすればするほど、遠くまで計算すればするほど正確な結果を得られますが、計算量が膨大になり、コストと時間がかかるので、その按配がノウハウと言えます。
時速500kmの風速はメガトルネードーの風速です。
リニアモーターカーの周辺の空気の流れを測定することはトルネイドーの研究にも生かせると思います。

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コメント

地上での500km/hは想像以上の難問題があるんですね。 難しい技術を分かりやすく解説していただきよく理解できました。

投稿: 走る建築家「影丸」 | 2014年10月 5日 (日) 08:45

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