パイオニアのPDP KURO
今日3月22日の朝日新聞の朝刊6面に「パイオニアのプラズマ 撤退発表で人気・価格上昇」という記事がありました.
「高画質と優れた音響がホームシアター向けに評価されているようだ」とのアナリストの言葉が添えられています.
左の画像は私が一部執筆したパイオニアに関するビジネス書です.
欧米を中心としたブラインドテストでパイオニアのPDPが他社のPDPや今や薄型テレビの主流となった液晶より良い評価を得たと言うことをタイトルにしました.
一本50万円もするワインと2000円のワインを目隠しして試飲しどちらが高級ワインか当てる番組があります.まさにブラインドテストです.
ディスプレイの場合当然目隠ししてできるわけではありません.どこの製品かPDPか液晶かも知らせずただディスプレの表示品位だけを比較させてどちらが良いか調べるものです.それをブラインドテストというのです.
私は出版に関わったこと,初めてブラウン管を超えるディスプレイが出現したと思いましたのでいずれ手に入れようと考えていましたが,製造中止ということで急遽購入しました.
それにしても後輩に仕事がなくなる,失業すると心配していますが,それとともに世界最高の技術が喪失するのも大げさでなく人類の損失だと思います.
セイコーでは手巻きの高級時計の製造を続けることで個人レベルの技能の伝承を計っています.パイオニアの場合は個人の技術を高度に集積させるシステムでセイコーの技能以上の意味を持っています.それが今回の撤退でなくなってしますのです.
そうならないように上記の本で技術の大切を書いたのですが力が及びませんでした.
パイオニアのkuroを超えるディスプレイはこれから20年は出てこないでしょう.液晶の進化形では原理的に不可能です.
有機ELなら可能性があるとは思います.
FEDが実用化されれば実現できるでしょうがこれは20年では無理でしょう.
この間自宅で映画館と同様の感動を得るのは出来なくなるのです.映画は暗いシーンが多くまたその表現が大きな意味を持っています.ハリーポッターを見ればそのことが良く分かります.KUROは暗い部分の表現力が抜群に高いのです.
低価格競争が技術(文化)を駆逐したという事実は技術を生業にした私としては大変残念に思います.
国家が支援するとか方法はないのでしょうか.単にパイオニアの問題でなく日本の国際協力維持に絶対必要不可欠なものなのですが.
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